春の忘れ物

春の忘れ物
お隣の牧草地には、時々シカがやってきます。
ときには群れで、ときには一頭で。
その凛とした佇まいに、しばらく見惚れてしまうこともしばしばです。

べつに忘れていった訳ではないのでしょうが、
春になって見つかったその立派な角は、
落とし物でも忘れ物でもなくて、
あるべきところにあるべきようにしたのだと、
主張しているようにも見えるのです。

真っ白な雪原に佇んでいたその姿を思い出し、
ふと我に帰ると、穏やかな光の中を、
一羽の小鳥が横切って行きました。
向かいの山で、うぐいすが鳴いています。

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「となりにちょっと暮らしてみる」

ゴーシュRIN(宿ときどき珈琲店)
http://www13.plala.or.jp/gauche/

はなれで暮らすように滞在する、
そんな時間を過ごしていただけるような場所を
作りたいと思っています。